こんにちは、ENECHANGEエンジニアの木原です。
今回、業務でClaude Codeを使用してリポジトリ全体に渡る中規模なリファクタリングを行いました。 その経験を通じて、Claude Codeで品質の高いコードを書くのに効果的だった指示の方法をまとめます。
また、Anthropicが提唱するワークフローのベストプラクティスも併せて紹介します。
実践から学んだコツ
[事前準備] タスクの明確化
効果的な指示を出すには、まず自分自身がタスクを明確に理解することが重要です。
以下の3つの観点について大まかに箇条書きで整理し、Claude Codeへ情報として与えました。
- 現状整理:タスクに関係するファイルの役割、および問題点の把握
- やること:どのファイルにどのような実装をして欲しいか
- やらないこと:スコープ外の作業
[事前準備] 必要な情報を明示的に与える
Claude Codeは自分で必要な情報を読みにいってくれはしますが、読んでほしい情報のファイルパス・URLが事前に分かっているのであれば明示的に渡しました。
それ以外にもContext7 MCPで最新のドキュメントを参照させたり、関連する別リポジトリの内容をFilesystem MCPで参照させました。
[実装時] 適切にタスク分割して実行させる
大規模な変更を一度に行うのではなく、人間がレビューできる単位でタスク分割し、「Claude Codeに指示 → レビュー → commit」を繰り返しました。
[実装時] サンプルとなる具体例を与える
似たような変更を複数の箇所に対して行って欲しい場合に、人間がそのうちの一つだけを先に実装し、 「修正の具体例はpath/to/exampleに実装してあるので差分を参考にしてください。」を指示に含めると、想定に近い変更をしてくれました。
Anthropicのベストプラクティス
Anthropicが提唱するワークフローのベストプラクティスの一つに「Explore, plan, code, commit」があります。
大まかな流れは以下です。
- Claude Codeに関連ファイル・画像・URLを読むように指示する。
- 解決したい問題に対し、どのようなアプローチがあるか計画を立てるよう指示する。
- 計画に問題がなければそれをドキュメント化させ、実装で問題が生じた際の復帰点とする。
- Claude Codeに実際にコードを書くよう指示する。
- Claude Codeにcommitさせ、PRを作成させる。
まとめ
今回は私が業務の中で学んだ指示のコツと、公式が提唱するベストプラクティスを紹介しました。
今後はベストプラクティスに従いながら手法を改善し、AIツールとの協働をより効果的なものにしていきたいと思います。
次回は私と同じチームの酒井さんが記事を書いてくださる予定です。お楽しみに!