こんにちは、ENECHANGE Project Deliveryチームの髙瀨です。
Project DeliveryチームのPMとして、AIエージェントを活用したドキュメント作成の効率化に挑戦しています。
今回は、Marp、Googleスライド、Notionを組み合わせた具体的な体験談と、Cursorプロジェクトでの課題についてお話ししたいと思います。
🤖 私のAIエージェント活用体験
やってみた:Marpを使用してスライドを作成・編集
モバイルアプリ開発のプロジェクトで、顧客向けの提案資料を作成する必要がありました。
従来なら、PowerPointで一からスライドを作成して、デザインを整えて、内容を調整して...と数日はかかる作業でした。特に、技術的な内容を非技術者向けに分かりやすく説明する資料の作成が大変でした。
しかし、Cursorに「Marpを使って提案資料を作成してください。背景、課題、提案内容がわかるスライドにして」と指示したところ、Marp記法で一瞬でスライドを作成してくれました。
「え、こんなに簡単にできるの?」と正直驚きました。Markdownベースなので、内容の修正も簡単で、デザインの統一性も保てました。
Googleスライドのテンプレートのデザインを適用
さらに驚いたのは、Googleスライドのテンプレートのデザインを適用できることでした。
今回作成する資料のターゲットが社内ではなく顧客向けだったので、会社としてのテンプレートで作成したかったので、とても便利でした。
これにより、企業のブランドガイドラインに沿った統一感のあるスライドが、Marpの効率性を保ちながら作成できました。
Notionで整理されている背景や課題をインプット→提案内容につながるアンケートを実施→顧客向けの提案資料作成
最も印象的だったのは、Notionで整理されている背景や課題を活用した提案資料作成のワークフローです。
Notionで整理されている背景や課題をインプット
- プロジェクトの背景情報や課題をNotionから抽出
- 顧客の現状分析やニーズを整理
提案内容につながるアンケートを実施
- AIエージェントが提案内容に基づいてアンケート項目を自動生成
- 顧客の具体的なニーズを把握するための質問を作成
顧客向けの提案資料作成
- アンケート結果とNotionの情報を組み合わせて提案資料を自動生成
- 顧客の課題に特化した具体的な解決策を提案
このワークフローにより、従来なら1週間かかっていた提案資料作成が、2-3日で完了するようになりました。
💡 AIエージェントとの向き合い方
これらの体験を通じて、AIエージェントとの向き合い方が理解できてきました。
作業者に漠然と依頼しても作業が進まなかったり、アウトプットが定まらないように、AIエージェントにも適切な指示やルールを決めてあげないといけないのだと感じました。
人間との大きな違いとして感じたことは、AIエージェントは何も疑問を投げかけずに淡々と作業をしてくれて、時には、推測で情報を作り出してしまうこともあるので、AIエージェントの行動特性のようなものを理解していく必要があると思います。
⚠️ 課題:カスタムテーマとCursorプロジェクトの関係性
プロジェクトを1からつくるとうまくいかない
しかし、すべてが順調だったわけではありません。特に課題だったのは、カスタムテーマとCursorプロジェクトの関係性です。
新しいプロジェクトを1から作成すると、カスタムテーマがうまく適用されないことがありました。これは、プロジェクトの初期設定やファイル構造が、AIエージェントの期待する形式と異なるためだと考えられます。
🤔 正直な感想:PMとしての視点
AIエージェントを効果的に使うための準備
業務を効率化するには、「段取り八分、仕事二分」のような表現がされますが、AIエージェントを活用するためにも段取り(AIエージェントに期待するアウトプットをしてもらうための準備)が大切だと感じました。
これから実践的にAIエージェントを活用していくためにも、試行錯誤を繰り返しながら、高効率で質の高いアウトプットを目指していきます。
組織全体での活用の重要性
一人だけで効率化しようとしても、準備やINPUTの整理に時間が掛かり、そこまで効率化できなさそうというのが正直な印象です。
しかし、同じ職種の全員が同じように使えるとかなり強そう。そういった意味で、プロダクト開発統括部全体で活用推進する機会を設けてくれたのは本当にありがたく思いました。
🌟 これからの活用に向けて
ドキュメント作成の標準化
AIエージェントを活用して、プロジェクトで使用するドキュメントの標準化を進めたいと思います。
Marp、Googleスライド、Notionを組み合わせたテンプレートの作成や、品質チェックの自動化、用語の統一など。これにより、より効率的で質の高いドキュメント作成が可能になります。
カスタムテーマの課題解決
カスタムテーマとCursorプロジェクトの関係性についても、引き続き課題解決に取り組みたいと思います。
成功したプロジェクト設定のドキュメント化や、チーム内での共有を進めることで、この課題を克服できると考えています。
🚀 まとめ:ドキュメント作成の未来
Marp、Googleスライド、Notionを組み合わせた新しいワークフローにより、従来の数倍の効率で質の高いドキュメントを作成できるようになりました。
まだ課題は残っていますが、その可能性の大きさにワクワクしています。
ドキュメント作成の各フェーズでAIエージェントを活用し、より効率的で質の高いプロジェクト管理を実現していきたいです。
そして、そのノウハウを組織全体で共有し、ENECHANGE全体のプロジェクト管理能力を向上させていきたいと思います。
AIエージェントと一緒に、ドキュメント作成の未来を作っていきましょう!