CTO室の岩本 (@iwamot) です。プライベートでは、資格マニア活動の一環で、11/13の第三種冷凍機械試験に向けて勉強しています。「気体→液体→気体」と変化する冷媒のおかげで、ぼくらは部屋や食料を冷やせているんですね。
10月に、EVスマート事業譲受の一部を担当しました。担当したのは、記事タイトルの通り「ドメイン / SSL証明書 / メール / Jira / GitHub / Azure / 死活監視」です。譲受対応は初めてで、知らないことが多かったものの、譲渡側企業にご協力いただき、無事に終えられました。
事業譲受はめったにない機会なので、どのような対応をしたか、この記事に残しておきます。
ドメイン
evsmart.net、evsmart-forums.netといったドメインを、ENECHANGEで契約している「お名前.com」に移管しました。
おおまかな手順は下記の通りです。
- Route 53にホストゾーンを作り、必要なDNSレコードを設定する
- 譲渡側企業にネームサーバー情報を伝え、切り替えてもらう
- 譲渡側企業に移管の準備を進めてもらう
- お名前.comに移管を申請する
- 移管完了後、WHOIS情報を変更する
SSL証明書
基本的にはLet's Encryptが使われていて、ほとんど対応不要でした。
ただし、DNSがRoute 53に変わったため、もともと使われていたcertbot-dns-googleはcertbot-dns-route53に変えました。
また、別の企業で購入された証明書が一部あったため、そちらもLet's Encryptに移行しています。
メール / Jira
「evsmart.netドメインのメールアドレスにメールが届くと、Jiraの課題が自動的に作成される」運用を、そのまま続けられるよう対応しました。
ただ、メールサーバーは立てず、届いたメールをenechange.co.jpドメインのメールアドレスに転送する形に変えています。サーバーの運用コストが不要で、Jiraの設定追加やテストを事前に進めやすいのが、転送方式を選んだ理由です。
おおまかな手順は下記の通りでした。
- 転送先のメールアドレスを作成する
- Jiraのメールハンドラーを設定する
- お名前.comでメール転送を設定する
GitHub
各種アプリケーションのソースコードが管理されているGitHubリポジトリを、弊社organizationに移管しました。
おおまかな手順は下記の通りです。
- 弊社organizationに、譲渡側企業メンバー用のチームを作成する
- 組織メンバーによるプライベートリポジトリ作成を一時的に許可する
- 譲渡側企業にリポジトリをtransferしてもらう
- リポジトリに必要な設定変更を加える(権限やシークレットなど)
- 組織メンバーによるプライベートリポジトリ作成を不許可にする
Azure
VMやデータベースなどが運用されているサブスクリプションの課金所有権を譲渡してもらいました。手順は「MOSP Azure サブスクリプションの課金所有権を別のアカウントに譲渡する」の通りです。
なお、一部のVMでディスクが逼迫していたので、アプリケーションログのローテーションを設定するとともに、ディスクを拡張しました。
また、弊社環境からのデータベースへの接続許可を追加しています。
死活監視
譲渡側企業では自前の仕組みで死活監視が行われていましたが、弊社ではPingdomがおもに使われているので、そちらに設定を追加しました。
最後に
こうまとめると簡単に見えますが、実際にはサービスへの影響を起こさないように神経を使った1ヶ月でした。
とはいえ、めったにない機会を担当させてもらえて、楽しい1ヶ月でもありました。ITエンジニア冥利に尽きます。
そして何より、譲渡側企業と書かせていただいたアユダンテ株式会社の皆様には、多大なご支援を賜りました。この場を借りて御礼申し上げます。