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統括部長の視点から見るAIエージェント時代のリーダーシップ

はじめに

こんにちは!プロダクト開発統括部長の柏木です。

今回、AIエージェント活用リレーブログの2番目の執筆者として参加させていただくことになりました。
正直に言うと、最初は「また新しい技術トレンドか...」と思ったのですが(笑)、実際にAIエージェントを試してみて、これは本当に革新的な変化だなと実感しています。

統括部長という立場から見て、AIエージェントがもたらす組織変革の可能性にワクワクしているので、今日は私の率直な体験と今後の期待、そしてAIエージェント時代のリーダーシップについて書きたいと思います。

AIエージェントの衝撃

最初の衝撃体験

一般的に新しい技術は、導入当初は習得に時間がかかったり、温度感の高い人しか使いこなせないことが多く、効果が出るのに時間がかかることが多々あります。
AIエージェントもそんな感じかなーと思っていたら違いました。
試しにCursorを使ったエンジニアがすぐに「もうCursorなしでは生きられない」と話していたり、専門知識のないデザイナーたちが実際にWeb上で動くモックをどんどん形にしたり、効果がすぐに現れました。
このあたりの具体的な内容は、今後メンバーたちがブログリレーの中で書いてくれると思うので、ここでは割愛します。乞うご期待!!

私は元々エンジニアで、今でもプライベートでコードを書いたりするので、開発スピードにはそれなりに自信があったのですが・・・大きな衝撃を受けました。
昔テレビで電卓を高速で打って記帳する方を見たことがありますが、おそらくその方がExcelでセルをコピーしてパッと全て計算されるのを見たときと同じ気持ちだと思います。
すごいなーと感心する気持ちと、これまでの苦労は何だったんだろうという複雑な気持ちです。笑

組織や開発プロセスへの影響

弊社のプレスリリース前回の亀田の記事にもあるように、今回プロダクト開発統括部のメンバー全員にAIエージェントを積極的に利用してもらっています。

enechange.co.jp tech.enechange.co.jp

統括部長の立場として、費用対効果やリスクなども考慮して導入を判断しました。
現段階では人によってもちろん熟練度や効果は様々で、一時的に効率が落ちている人もいるかもしれません。
ただ、AIエージェントを意識的に使って慣れていけば、一時的な投資に見合った十分な効果が得られると考えています。 というか効果が出なかったら、これからのAI時代において競争力を失うに等しいという危機感すらあります。
今後、開発プロセスや組織の在り方は大きく変わっていくと強く感じています。

特に以下の点で大きな変化を予感しています:

  1. 意思決定のスピード向上

    • 頭の中にある構想を誰もが形にすることができ、具体的な議論が加速
    • 実証や技術検証が高速化することで、プロジェクトの意思決定が加速
    • リスク評価も迅速に行えるようになる
  2. 開発体験の変化

    • AIエージェントがソースコードからドキュメントを作成し、非エンジニアの実装に対する理解が深まり、技術的な議論に参加しやすくなる
    • 実装スピードが格段に向上し、より本質的な技術的解決に注力できる
    • コードカバレッジの飛躍的上昇と技術的負債の解消が進む
  3. AIエージェントに読み込ませる前提の資料作成

    • 画像を多用した視覚的な資料よりMarkdown等の構造的な資料に
    • AIエージェントによるドキュメント作成の支援やチェックを前提とした資料作成

これらが変わると、開発組織や開発プロセスは今とは全く違ったものに変わっていくと思います。

正直な感想

率直に言って、AIエージェントの登場は、私のような統括部長にとって大きなチャレンジでもあります。
プロダクトの0→1や1→10のスピードに対する感覚が大きく変わり、そのスピード感の中で適切な判断を下し続ける必要があります。
判断が遅くてボトルネックになってはいけないし、競合他社に遅れを取ってはいけません。
そもそもAIが私より適切な判断をしてくれる可能性すらあります。焦りますね。

しかし同時に、これほどエキサイティングな変革はそう多くないとも思っています。
AIエージェントにより人間の創造性は重要さを増し、より価値のある仕事に集中できるようになる可能性を感じています。
AIエージェントを適切に活用できる「AIネイティブの組織」を作っていきたいと思います。

おわりに

私は新卒1年目のとき、ポストイットに「Exciting 起床」と書いて見えるところに貼っていました。
『遠足の朝のように、毎日ワクワクして早起きしてしまうような仕事をしたい。』という想いからです。
あれから13年、そろそろ「仕事」というものに慣れてきた頃でしたが、まだまだエキサイティングできそうです。

(新卒1年目に書いた「Exciting 起床」)

これからAIエージェント時代の新しい働き方や組織のあり方について、皆さんと一緒に考えていければと思います。



抽象的な内容になってしまいましたが、具体的なAIエージェントの利用例などは、今後のリレーブログの中で各メンバーが書いてくれると思います。
お楽しみに!(私も楽しみにしています!)

次回は石橋さんが、実際の開発現場でのAIエージェント活用について語ってくださる予定です。